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夜11時半過ぎ、私は高齢の母と布団を並べて寝るところだった。その時、階下からピア…
夜11時半過ぎ、私は高齢の母と布団を並べて寝るところだった。その時、階下からピアノの音が聞こえてきた。義姉である。
母に「眠れそう?」と聞くと、母は「う…ん…」と少し困ったような感じだったので、私は義姉にピアノをやめてもらうように言ってくると言った。母は「丁重にお願いするのですよ」と言ったが、こんな時間にピアノを弾くなんて非常識だし、お手伝いさんだって朝早いのに迷惑だろう。ここは私が言わないと…という思いで階下に降りて行った。
「お義姉様、ピアノやめて頂けません?お母様が眠れないらしいんです」
「そう?」
「すいません、お願いします。じゃ」
「あ、ちょっと」
「はい?」
「どっちかっていうと今なんかは私のほうが悪いかもしれないけれども、私だってずいぶん我慢してる事があるのよ?たとえばさっきだってね、帰っていたのに何故お客様にご挨拶しなかったの?」
「だって、お義姉様がお客様がいる間、私達に出て行けって仰ったんじゃありませんか。だから私…」
「えぇ、言ったわ。私が言いたいのはそういう事じゃないのよ。居なかったのなら別にいいの、留守だって言えるから。でも帰ってたのに挨拶もしないなんて、もしそんな事がお客様に知れたら何て思うと思う?それも全然知らない方ならともかく綾小路さんじゃないの。あなただってご存知のはずよ?」
「はぁ…」
「あなたがピアノの事で文句をつけ言ってきたから私も不満に思っていた事を吐き出したけれども、お互い様なんじゃないかしら?少しくらい不満があったからってそこんところは多目に見て頂かないと…」
「…」
「とにかく一つ屋根の下で暮らしてるんですもの、そんな細かいことを気にしているようじゃやって行けないわ、そうでしょ?」
「はい…」
「私だってお義母様やあなたにはずいぶんと我慢して言わない事もあるのよ?それを忘れないでちょうだい。いいこと?」
「はい」
「じゃ、おやすみ。電気消し忘れないようにね」
そう言うと義姉は部屋を出て行った。
私が寝室に戻ると母は心配そうに「どうだった?」と聞いてきたので、私は「大丈夫よ。お義姉様、すぐにやめて下さったわ」と伝えました。母は「そう、良かったわ。これで安心して眠れるわ」と言って眠りに就いたが、私は暫くの間、義姉の事でモヤモヤして眠れなかった。これから先の事を思うとブルー…
ライト・ヨコハマ♪🌚
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