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女店員、不機嫌そうな顔で「早く食べてもらえます?もう店閉めるんで」 五郎、…

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おばかさん
17/01/06 20:02(最終更新日時)

女店員、不機嫌そうな顔で「早く食べてもらえます?もう店閉めるんで」

五郎、苦笑いしながら「あ、はい、すいません」

数分後

「もう店閉めるんで…」
(女店員、純と蛍のラーメンを強引に下げ始める)

五郎、ブチ切れる「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」

泣いている純と蛍

……………………………………………

純「電気が無い!?」

五郎「えぇ、そうですよ」

純「電気が無かったらどうやって生活するんですか!」

五郎「電気が無くても生活はできますよ」

純「だって、テレビとかご飯はどうするの!」

五郎「テレビはありませんよ。ご飯は蒔きで炊きます」

純「はぁぁ!?」

……………………………………………

純(本当言うと、僕は胸がいっぱいで、ラベンダーなんか全然見れなかったんだ…。父さんと母さんが離婚したら、もう母さんに会えなくなってしまう…!)

弁護士「純君、蛍ちゃん、どうしたの、せっかくお母さんが富良野に来たのに、さっきから黙ったままで…」

純、精一杯の愛想笑いで「あ、はい、すいません」

れいこ「蛍?」

蛍「……」(れいこの呼び掛けに返事もせず俯いたまま)

純と蛍を家まで送り届け、れいこと弁護士は富良野市内のホテルへ戻る

蛍の態度に腹が立っていた純は、自宅に着くなり蛍を問い詰める

純「蛍、お前は冷血動物だ。せっかく母さんが富良野に来たのに、一言も口をきかないで」

蛍「……」(純の問い詰めに黙ったまま)

純「母さんが可哀想じゃないか」

蛍、家を飛び出る

純「あ!蛍!」

数日後…れいこが東京に帰る日…。駅まで見送りに行く五郎、純。れいこ、汽車内入り口に立ち、ホームにいる純を見つめる。

れいこ「純…しっかりね…蛍のこと…頼んだわよ?」

純(黙ったまま、れいこを見つめ、頷く)

……………………………………………

純(葬儀の間中、僕は靴の事が気になっていた。やっぱり…捨てちゃいけないような気がして)

純「蛍、あの靴、もう捨てられちゃったかな」

蛍「まだあるんじゃない?靴屋さんに行ってみよう?お兄ちゃん」

純(僕と蛍はアパートを飛び出して、靴屋に向かった)

靴屋は既に閉店していた。近くのゴミバケツに靴が捨てられていないか、純と蛍はあさる。

警官「こらっ、こんな遅い時間に何をやってる!」

純、ビックリしながら「あ!いや、あの、靴を…探しに」

警官「靴?誰の?」

純「あ、はい、僕らのです!」

警官「何でゴミ箱にお前達の靴があるんだ?」

純「は、はい、おじさんが新しい靴を買ってやるからって、それで、それまで履いていた靴はボロボロだから捨てろって…」

警官「おじさんって誰」

純「は、はい、えっと、母さんの恋人です」

警官「…母さんはどこにいる」

純「あ、はい、四日前に死にました」

警官「……」

警官、俯いている純と蛍を見る

警官「向こうは探したか?」

純「え、いや…」

警官「そうか、じゃあ俺はこっちを探すから、お前らは向こうを探してみろ」

純「…」(僕は涙が溢れそうになった)

No.2417795 17/01/06 00:15(悩み投稿日時)  

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