出来損ないの男

生まれつき目が見えない、足が不自由といった肉体の障害は人権が認められる時代となったが、同性愛もそれと同じように先天性のもので本人の意思ではどうにもならない事だが、気持ち悪い･変態性癖と差別され迫害される。

人権は平等だとか、差別はいけないといった理想論はよく耳にするが、それらは現実には有り得ない。

同性愛者であるが故に、それは身を持って感じている。

仕方がない。
(自分を含め)人間は不完全で未熟な生き物だし、不条理な事はいくらでもある。

自分だって別の立場になれば同じ事をしているのかも知れないし、たかだか同性愛者であるくらいで被害者的な意識を持つのはお門違いだろう事も理解している。

別にそういうつもりはないのだが、やはり卑屈になっている自分がいるのかもしれない。

最低だね…自分…

でも、命ある限り生きて行かねばならない。

自殺するわけに行かないし、そんな勇気もないし、今、生きるか死ぬかという大病と闘っている人を思えば、罰当たりな愚痴だ。

どんな不細工でも貧乏でもいいから、もし今度生まれ変わる事が出来たら、男なら女を、女なら男をちゃんと性対象とする正常な人間に生まれたい…