文豪なんとかってやつ なんか、名がたる文豪をイケメン化(？)しているアニメがとても嫌いです 本当に嫌い。 いや、トマトとか魚とかの擬人化ならまだいいけ

人気作品で、好きだという人はおそらくたくさんいらっしゃるので……。
言い方を、もう少しぼかした方がよかったかも？と、ちょっと感じました。

が、

最初はほぼノリで読んでいましたが、
与謝野晶子の必殺技が「君死にたもうことなかれ」というのは……。
あの詩を与謝野さんが書いた背景の歴史とか深く考察したら、あんなに軽くは使えないはず、と思いました。

さらに、泉鏡花が幼女、というのも理解しがたく……。
日本人形みたいな幼女が泉鏡花？
あの作品をきっかけに鏡花を知った人は、
実際に作品を読んだら、すぐ幻滅して放り出すのでは？と思いました。

谷崎潤一郎＆ナオミで、谷崎はパンク・ファッションのような衣装を着ていますが、
少なくとも、『細雪』とか『春琴抄』、『陰翳礼讃』や『乱菊物語』を読めば、
谷崎はヨーロッパ・アメリカかぶれではなく、
日本文化の礼賛者、と、すぐ気がつくはずです。

同じような、実在の人物のキャラ化や女体化でも、『織田信奈の野望』というラノベは、
相当、戦国時代に詳しい人が書いている、という評価を聞いたことがあります。
また、『ドリフターズ』のように、作者（平野耕太氏）の解釈が面白い、という評価もあります。
『ナポレオン』や『ヒストリエ』も、相当、調べていますよね。
横山光輝さんの『三国志』も、建築物や衣装の考証で、少ない資料を集め、横山さんは相当、苦労されたと聞きます。

例の作品の評価が分かれるのは、
考証より、「イケメン・美女・美少女だらけの世界観」を、優先している（ように見える）からではないでしょうか。