結局何も無い人生だった。女と付き合うどころか遊園地デートすら経験無し。 そんでもう五十代。産まれて来るんじゃ無かった！

　人生、良いこと半分、悪いこと半分。足し算すれば、ゼロ。私の人生は、そういう意味で得も損もないかなって思う。あなたは、何もなかったと言ってますが、なら、私と同じ、ゼロの人。ほとんどの人は、ゼロだと思う。
　人より少し早く出世したら、同輩先輩から、その喜び以上の憎しみと嫉妬をいただいた。
　幸せそうな人が、陰で不幸を隠して苦しみつつ生きていることはざらにあった。
　結婚して妻や子供が可愛いと思うのは楽しい。しかし、彼ら為に私のお金も自由も制約されることばかり。
　退職して人のためになろうとボランティアをやったら、お金ももらってないのに、責任ばかり問われる。ボランティアは、やりがいや感謝されるという楽しみのかわりに、苦情・責任という苦しみが報酬だ。世の中、これくらいの覚悟がなければ、ほんのちょっとの楽しみも得られない。
　山奥で一人仙人のように、誰とも付き合わず生きる根性や覚悟がなければ、これくらいの苦しみは耐えなければならないようだ。今のところこれが私の感想です。