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あらゆる醜い犯罪、罪深い行為が行われる、背徳の町がありました。その町に一人、善良…

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CEARER（ ♂ RhCOCd ）
19/02/02 23:22(更新日時)

あらゆる醜い犯罪、罪深い行為が行われる、背徳の町がありました。その町に一人、善良で、清らかな心を持つ若者がいました。
彼は、町の人々が行う醜い行為の数々に嫌悪、絶望を抱いていました。
町の人間もまた、一人離れて、皆と違う振舞いをする彼を嫌っていました。
年月が経て、ある日町の人々の間に、不幸、病、没落が見えるようになりました。
神の一部である美しい肉体は、見るかげもなく衰え、人間としてのあらゆる機能が劣悪なものとなりました。
そんな時、若者は苦しむ町の人々を手助けするようになりました。
町の人々は、そんな彼等を見て、徐々に尊敬の念を感じるようになる一方、彼だけいつまでも若々しく、美しい体を保ち、誠実さの光を放ち続けていることに気づきました。
彼は、今も昔も清らかで、素晴らしい存在だったのだと。
町の人々にとって、彼は、燦然と輝く太陽のように感じました。
町の人々は、目を閉じて、胸に手を当て、心に問いかけました。
その中には、恐ろしい程の醜い欲望、邪悪な願望が巣くっていました。
彼等は自分達が、いかに人間として、汚れていたのかを学びました。
その日から、少しずつ、町には明るい光が差すようになりました。人々の間に、喜び、感謝、誠実、正義、節制、人間の中の優れた資質が浮かび上がってきました。
それからさらに、長い月日が経ちました。かつて、背徳の町と呼ばれた町は、現在こう呼ばれています。
永遠の光の町と。その町は、罪を経て、世界を照らし出す太陽となったのです。