俺は歴史小説大好きで、参考になるか分からないけど一応語ってみる。

俺が好きな作家は司馬遼太郎。
作品は全部読んだ。

この人の書き方はとにかく臨場感がある。
登場人物のセリフの言い回しで、今どんな気持ちで、その人が今どんな表情してるのかも想像出来る。
そして場面の背景の説明も少ない。
少ないと言うより、登場人物の会話や動作などで、今どんな状況なのかが分かる。
すごいよ、やっぱり。
司馬遼太郎は…。
どんどん物語に吸い込まれて行って、まるで頭の中で大河ドラマが流れてるみたいだ。

他の作家の物も多く読んだけど、最低だったのは結構世間的には有名な作家だったが、その人の作品を読んで5ページくらいでやめた。
全く面白くない。
イチイチ全てが説明臭い。
まるで「自分は時代背景に詳しい作家です！皆さん知らないだろうから私が説明してあげます。」みたいに感じる。
状況説明が下世話なんだよね。
それでいて登場人物の性格が説明文で解説してあるから感情移入も出来ない。
全然物語に引き込まれないし、読んでても苦痛なだけだからすぐやめた。

俺は自分なりに面白くない作品は5ページも読めば分かる。
その人が有名作家だからと言っても、俺に取っては関係無い話しだ。
俺がつまらんと思えば一流も三流もない。

分かりにくいかもだけど、表現の例な↓
(長宗我部元親vs豊臣秀吉の作品)

●ダメな作家の説明臭い文●
「元親は苦悶の表情を浮かべ、家臣である忠兵衛にひとしきりの間を持って、勝てる見込みの無い戦であるが決心の一言を唱えた。戦う事が全てなのだと。」
※とにかく文がウザい

●司馬遼太郎の場合●
「忠兵衛………、戦うのだっ！！」
「……殿！」
※これだけ。
話しの前後と合わさって、これがどういう心境で、どういう表情で言ったのか瞬時に想像出来る。
元親の顔が静かな表情から鬼の形相に変わるのが分かる。
読んでてゾクっと来るシーンだ。

登場人物の人なりをどれだけ活字の中で立体的に描けるか？が最も重視するポイントだと思うな。俺はね。

あくまで個人の趣味だから参考になるかは分からないけど、有名な作家でも「有名どころな話しばっかり描いてる」作家は大体面白くない。
何と言うか、物語を読んでるというより、ただの文献を読まされてる感じがするんだよな。

ゴメンね。
個人の勝手な解釈を長々と。