諸説ありますが

今から20年くらい前。たぶん21年前でしょうか。
17歳くらいの人が凶行に及ぶ陰惨な事件がいくつかあり、
「キレる17歳」という言葉がマスコミで取り上げられることになりました。
割とそのときに
「心の闇」
という言葉も使われるようになった印象です。

ポイントは、
この事件を世間が驚いた理由に
「普段から危なっかしい子が遂に事件に及んだ」
ではなく、
「優しい子、おとなしい子と言われてたような子が、ある日急にキレて刃物を振り回したとか、二面性があって残忍な事件を起こした」
という、
大人にとっての意外性があり
「あの子は優しく明るい性格だったけど、心に闇を抱えていて、うまく消化できずに、こんなことになってしまったのかな」
というような
大人の動揺から非常に強く定着しました。

今となっては当たり前ですが、
心の闇くらい多くの人が抱えてるし
キレるのは17歳に限りません。

その結果、
キレる17歳という言葉はただ「キレる」という言葉として残り、
心の闇
という言葉も、元は凶行事件を起こすような性質だったのが
「人前では出さないけど、ちょっと暗い性格がある」
「嫌な思い出から、あまりよろしくない価値観を腹に据えて生きている」
というような、少し軽い使われ方もするようになりました。

当時、ちょうど17歳だった僕の認識では、
大体そんな感じですね。