「夢は叶うものですか？」 「叶うものもあれば、叶わないものもありますね」 …

「夢は叶うものですか？」

「叶うものもあれば、叶わないものもありますね」

「叶うものと叶わないものとは？」

「看護師になりたいという夢は本人の努力次第で叶う確率が上がりますが、アイドルになりたいという夢は容姿でほぼ決まる事なので、本人の努力ではどうにもならない現実があります」

「なるほどですね。確かに夢と言っても色々あって、叶うものと、現実的に難しいものがありますね」

「ですから、『信じていれば夢は叶う』とか、『努力すれば叶う』というのは非常に大雑把で、無責任な言葉だと思います」

「確かにそうですね。夢破れて現実を知る、という感じでしょうか」

「欧州などでは、小学生高学年くらいから、進学コースと技術コースに分けるんですね。勉強嫌いな子、できない子をエリートコースに進ませるのは無駄ですから、そういう意味で非常に合理的なんです」

「小学生のうちからですか」

「はい。日本では学力の優秀な子も、そうでない子も一緒くたにして中学まで同じカリキュラムで教育をしますから、効率が悪いんですよね」

「私などは日本で生まれ育っているので、そんなふうに考えた事はなかったんですが、国によってかなり違うんですね」

「日本は悪しき平等が多すぎる国だと思います」

「悪しき平等というか、日本人は『学力で差別をしてはいけない、みな平等に教育を受ける権利がある』と考える国なんです」

「そういう事を差別と解釈するのが日本人独特の考えだと思いますね」

「そうなんでしょうか。日本人の私からすると、欧州の考え方は理解できません」

「別に受け入れる必要はないと思いますよ。日本国内で生きる分にはそれでいいのだと思います」

「そうですよね。私は人間はみな平等であるべきだと思うし、差別はいけない事だと思っています」

「話しが脱線していますが・・・まぁ、いいです」

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