最近、販売や、飲食店などでたまに見掛ける光景でふと不思議に思うのですが… 例えばケーキなどを「予約」した方が、他のお客様も並んで待っているのに、「予約している

商品の予約をしただけにすぎない、と店側は思っていても、
客側は、受け渡し時刻も予約していた、と考えたのかもしれません。
一概に、思いやりがなかったから、とは言えないと思います。
私は、思い遣りは減っていないと思います。
ただ、やって貰って当然だ、思いやりを受けて当然だと思う人が増えました。
例えば、電車やバスの座席を譲る行動。
譲る人はとても素敵ですね、というお話で済めばいいのに、
明らかに健康そうな人が席を譲りませんでしたと、憤慨している方が居ます。
いつもは私も席を譲りますが、ろっ骨が折れていたので席を譲らずにいると、
見た目は大変健康そうな若者だったので、席を譲らないなんてと陰口を言われました。
こうした、他者への思いやりの強要は、私は良くないと思います。
出来ない事情があったのだと考えることもまた、思い遣りではないでしょうか。
それに、私は母が障害者で、車椅子をよく押して出掛けますけど、
みなさん、とても親切ですよ、さっと戸を開けてくださったり、
時には何の利益もないのに、重たい車椅子をタクシーに載せてくれた人も居ました。
思い遣りは、感じ取ろうとすれば、いくらでも世間にあります。
しかし昨今、気遣いとはこうあるべきだと、声高らかに主張される方が増えました。
そして、粗を探し、思いやりがない、日本はダメだという人も増えました。
それはあなたが、人の思い遣りに気づいていないだけですよ。
予約したのに、と言っていた人だって、五分前に席を譲っていたかもしれません。
人生は色々な面があります、そのたった一面だけを切り取って、
なんて思い遣りのない人が増えたのだと嘆くのは、誤解ではないかと思います。
人の嫌な場面を探すのではなく、良いなと思う場面をたくさん探せば、
自然とご自身の疑問への答えも出てくるのではないでしょうか。