たかが３０００円で

みんなもそう
一人の例外もなく人類はみな、持ってるモノに気づかなずに、ないモノに気を取られてしまう生き物なんだよ

既に今持ってるモノには感謝もしないが、ないモノばかりに不満を抱えてしまう
現に空気に感謝しないよね
停電になって初めて電気のありがたみに気づく

地球が汚染されないと自然のありがたみも分からないのが人間
誰もが、持ってモノを失って初めてありがたみを知る

たとえば、
親子で食事して、お会計が1300円だったが丁度小銭を切らしていて、親が「300円持ってない？」と尋ねる

子供にとって300円は全財産も同じ
でも、親を信頼してるから「持ってるよ」と手渡す
親も「ありがとう。後で返すから」と言ってその場は収まる

しかし、その後買い物もせず帰宅したので小銭に崩すこともなく、返すことも出来なかった
すると子供は「いつ返してくれるの？帰ったら返してくれるって言ったじゃん！」とせびる

親は困り顔で「今持ってないから仕方ないでしよ？明日返すから！」と振り払う
せっかく外で楽しく食事したのに、たった300円で台無し
これじゃ行かなければよかったという展開に

夜が明けて朝になると子供は開口一番「朝だよ。早く返してよ！」と詰め寄るが、そんな早い時間にあるわけがない
「もうーうるさい！学校から帰って来たら返すから、さっさとご飯食べて行きなさい」と黙らせる

そして学校から帰って来ると机に300円とメモが置いてあった
「ちゃんと返したからね。でも、もうレストランには連れてってあげない」と愚痴まで書いてある
もちろん本気じゃない
ちょっと思い知らせてやろうと愚痴っただけだが子供はそこで何か分からないけど300円以上のモノを失ったような気になった

こういう経験がなければ気づかないんだよ
幾つになろうが人は、気づきを呼び寄せる体験がなければ今そこにあるモノに気づかない

世間では「いい歳なら分かるだろ」と言うが、もし人類が年齢で物事を知る生物なら、もう戦争なんてこの世界から消えてなくなってる

主さんがあまりにも自然におごってくれるので、まるで親のようにそれが当たり前だと思い込んでしまったんだろうね
その反面、自分のモノを失うと子供のように「約束を守れ！」と責めてしまう

これは誰もが通る経験で彼女は今そこを歩いてる
お互いに気づきを持った関係を作れたらいいね