自分の中に、意思疎通が出来るもう一人の自分がいるって言ったら信じてもらえますか？ 普段から、友達のように頭の中で会話が出来て、意識を交代することでそれぞれ

私は自分の意識が多重構造になってるのは自覚してるけど、自我がはっきり分かれたりはしてないな……

衝動と根源と思考と監視役がいる。

根源は根源。全部の意識の根っこ。言語化も感情化もされてない信号レベルの意識を発していて、彼を幸せにするために他がサポートしている。最も高速だけど稚拙で権限も弱い……ようで強いような……身体を動かすことはないけれど、根っこだから無視はできない。

監視役は出番が来た時しか存在感が無いけど一番権限が強くて一番無感情。というより感情と言えるほど複雑な思考は持たない。危険なことやタブーに接近すると身体を拘束する他、無意識に手足が動いたり１、２秒の記憶の無い間に危機を脱してたら彼の仕事。後から浮き上がる記憶から分析するに、判断＝行動の実現という運動神経の塊。いつも彼ぐらいに動けたら……
とは思うけど、記憶や自己認知という無駄を省けばこその能力。

衝動はたぶん一番うるさい。影に日向に騒いで根源の欲求を実現しようと努力する。
権限もムラが強くて面倒で、こいつが思考と反目すると体調を崩すこともあってしんどい。
手足を動かすことはほぼ無い。たまにあっても邪魔するから下手くそ。視線や内臓はだいぶ引っ張られるし、発言も引きずられてるのを感じるけど。
根源と同一視出来なくもないけど、とにかくうるさいのはこいつ。　　

思考は思考ですね。言葉のまま。
根源の意思を言語化し、脳内の信号を認知し、理屈を回して幸福実現のため思考する。
基本、表に出ている私という人格は思考という意識レベルによって実現している。
けれどそれがスタートの１じゃなくて、その背景に根源や監視役がいたり、うるさく騒ぐ衝動があったりして一つの私という人格が出来上がる。
だから私にとって思考というのは形になる瞬間の、極めて表面的、実際的な、末端構成員というような認識になる。
思考が言葉を形成し、肉体を動かすけれど、それは背景たちの指示を受けた結果の、あくまでも出力用の情報であって根源ではない。
自分から他人の通訳はもちろん、自分から自分への通訳とも言えるし、ただの労働者とも言えるように思う。

一つなんだけど、それぞれ別の基準、機能、役割を持った共同体の連動結果が私という意識。

記憶を共有してるなら主さんの二つの意識も根源は一つじゃないでしょうか？
言語化される前の意識の話です。