中２です 近くにセイムスがあるので アダルトグッズを購入したいのですが 年…

澄ました顔で堂々と、さも当然かの様にレジに持っていけば大丈夫。
店員の視線は照明の一部だ、光源を直接見てはいけない。
会計が終わったらさりげなく「ありがとう」と声をかけ、余裕を醸し出しつつ堂々と出口へ。
店を出て店員の目の届かない場所まで来たら、買ったものが外から分からないよう大事に抱きかかえ、恥ずかしさと嬉しさを隠すように足早に軽くステップ踏みつつ、家に向かおう。第一の試練クリアだ。

しかしまだ油断は出来ない。すれ違う同級生の存在だ。家に帰り着くまでは同級生含む知人からの購入物の詮索だ。購入できた嬉しさに高揚感を覚えているとその空気を察知して奴らは寄ってくる。とにかくＢｅ Ｃｏｏｌだ。
家に帰り着くと第二の試練クリアだ。

しかし緊張は一切緩めることは出来ない、間髪居れずに最後の試練が始まる。親からの購入物の詮索だ。
最も長く暮らしてきた「実は察している」の達人だ。下手に隠そうものなら追及に拍車が掛かる。自室に辿り着くまでは、自己暗示をかけるように、平常心・いつもと変わらない自分を貫き通す必要がある。だが意識したら悟られる。
自室に入り、購入したものを見るまでは記憶から消すレベルの自己暗示を、玄関前で自身に施そう。Ｉ ｃａｎ　ｄｏ　ｉｔ！自分を信じて！

無事自室に辿り着けば、勝利を掴んだも同然。購入したものを取り出し自己暗示の解除だ。一気に高揚感が戻ってくるのを自分の中に感じるはずだ。
早く開封して直に手に取りたい気持ちが拡大していくが、焦ってはいけない。3つの試練を乗り越えようやくこの境地へと到達した、この軌跡に謝意を表さずにどうして使う事ができようか。
ベッドの上に購入したその御神体を掲げ、三歩下がりひざを就き、目を閉じ合掌し頭を垂れ暫し瞑想。顔を上げ目を開け、合わせた手のその先に鎮座される御神体を見据え

ガチャ　[母]「ヒロシ、夕飯は何が・・・」


うん、買っても大丈夫大丈夫～

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