中１女子です。 ある日、先生に『私のお母さん』という宿題がでました。 こ…

中１女子です。

ある日、先生に『私のお母さん』という宿題がでました。
これを題に、作文を書いてくる宿題です。
私には、母親がいません。死んだわけじゃ、ありません。
私が小さいときに、ポツリといなくなって、今はどうしているのか。わかりません。皆、そんなことも知らないで私に、「お前、作文書くの得意でしょ。うつさして。」なんて男子が言います。その時、親がいるのが当たり前じゃない。と思いました。
あなたは、贅沢なんだって。でも、声がでなかった。
私の覚えている記憶でママは優しかった。笑顔が可愛かった。大好きだった。
それなのに、ポツリと消えて。

その次の日、私はその養護施設の前を久しぶりに通ってみた。
すると、「（私の名前）ちゃん」と養護施設が一緒だった友達に声をかけられた。よく、私に話しかけてくれた一人の男の子だった。
最初は、誰だか気づかなくて、「あ、（相手の名前）」に時間がかかった。
そこから雑談をした。二時間ぐらいはしたんじゃないか。時計がないからわからない。
「あれからどうしてた？引き取ってもらったよね。今の両親、優しい？」
その子に、そう聞かれた。
「うん、でも。ママにあいたい。」
私がそういうと、その子は「うん、そうだよな。」っていってうつむいた。
「ねえ、そっちはどう？」
私が尋ねると、「そんなことより」と切り出した。
「これ、見て。」と。スマホの画面をみた。
それは、私のままだった。本当に信じられなかった。髪が抜けているし、最初は知らない人かとおもった。
「僕を引き取ってくれたお母さん、病院で働いていたらしい。でも、今はやめっちゃった。
　これ半年前に撮った写真。君のお母さんは、がんでこの（病院名）に入院していた。」
「え」声が聞こえたかわからない。けど聞こえていたはずだ。
　
　私は次の日、思い切ってその病院にいった。私は看護師さんに、案内されて病室に入った。ママは顔に布をかけて寝ていた。寝ていた、いつか起きるって。そう、信じたい。
中１の私には、理解するのに少し時間が必要だった。
でも、ようやくわかった。ママは、私が２歳のとき以来、顔を見せないで死んじゃったんだ。悲しかった。それに、看護師さんが、「１４時２７分に亡くなられました」と言っていた。私は３時に病院にきた。
　
「勇気出して、ママに会いにいったのに。結局、会えなかった。
　今まで私が、どんだけつらい思いをしたと思ってんだよ。
　今まで、頑張ってね。よく一人でここまでこれた、偉かったね。って
　慰めてほしかったんだよ。それなのに、ママは黙ったまま、死んじゃって。」泣きながら私は言った。
　その引き取ってくれた両親は、私を怒った。
「そんな、わがまま言わないで。私達で我慢してよね。」と言われた。

　この気持ちは、わがままかな？泣いちゃダメなの？
　そうか、そうだよね。ママは、ただいなくなっちゃっただけで、まだ何処かでいきているんだもん。
　ただ、話を聞いてほしかった。そして慰めてほしい。
ここまで読んでくれてありがとう。

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