適性がない人は悲惨だから、無理ならさっさと転職した方がいい。心を病む前にね。保険のセールスなんかは身内に契約させたら使い捨てにする前提で雇っている。向いている人は少ないと思う。

私は全然営業ができないんだけど、優秀な営業さんを見ていて思うのは、

まず、勧誘の話をメインにするんじゃなく、お客様がしたい話をメインにする。お客様の愚痴や自慢話、趣味の話、ゴシップ話、軽いエロトークなど。お客様のしたい話を楽しくしながら、気付かれないように勧誘話に誘導する。

勧誘は、いかに契約すればお客様に得になるか、いかに契約しないと危険なのか、詐欺を仕掛けるくらいのつもりで調子のいい話ばかり聞かせる。その中に少しだけ不利な点も混ぜて説明するのは、話に信憑性を持たせるテクでもあり、詐欺と言われないための予防策でもある。

特に成績が良い営業さんのお客様は、商品にお金を出すというより、営業さんのためにお金を出しているような気がする。「折角あなたが勧めてくれるから」とか「あなたの成績になるんでしょ？」とか。相手の心の奥にぐっと入り込むのが上手いんだと思う。「あなたはうちの孫に似ているから」とか、「同じシングルマザーだから気持ちが分かる」みたいな仲間意識とか、親密な気持ちを一瞬で作り上げる。他にも「もしかしてこの子は俺に気があるのか？」と思わせるとか、「ここまで親身にされたら断りにくい」とか、パターンはいろいろ。おじさまキラーとか、おばさまキラーとか、人によって得意分野が違う。

でも、私は絶対に勧誘の仕事はしないよ。私には無理。