離婚に踏み切れない

経験者です。
といっても20年前のことなので今のようにDVやらモラハラなどの概念すら無かった時代。
もちろんネットや書物などで認識できる環境下ではなく、支援団体もなく。心療内科は精神科と呼ばれカウンセリングなども今より数段敷居が高かった。

当時の私は主さん同様、周りに相談しても誰一人として理解してくれず、頭から血を流して実家に逃げても『お前が悪いのだから謝りなさい』と帰されました。
家を出ていく度に私の友人たちに私の悪口を吹聴し、どんどん立場が悪くなり孤立していきました。

離婚を決意したきっかけは、私の自殺願望でした。そこまで追い詰められていたものの、ふと『死んだつもりで別人になっても良いのではないか…』と考え改めたのです。

そして３歳と１歳の娘を連れて、なにもかも捨てて逃げました。逃げるあてなどありません。どこに住んでどうやって生活していくかの目処も立っていません。私の親ですら味方にはなってくれないので実家に身を寄せることもできず。
失踪したところで自分の友人すら敵にまわされてしまったのだから元々失うものなどありません。
そこらで野垂れ死ぬかもしれないけれど、自殺よりはマシだと言い聞かせ、とにかく生きられるだけ生きてみようと。

12月の寒空の下、手持ちのお金も数千円しかなく、その半分を使ってできるだけ遠くへ行こうと電車に乗り、見知らぬ夜の公園で子供二人を抱いて寝かしつけ、昼は新聞屋で余った求人広告を貰って職探し。
運良く住み込みの働き口を見つけて助かりました。