手記
若松「容子のヤツ、そんなこと言ってたかな…。まぁ、アイツと結婚したのはアクシデントみたいなもんですよ(笑)」
光恵「またそんなこと言って(笑)」
若松「イヤ、ご主人が羨ましいですよ。光恵さんみたいな美人さんを妻に持って(笑)」
光恵「まぁ、お上手ね(苦笑)」
若松「容子は気紛れで、気の強い女でしてね…しょっちゅう夫婦喧嘩ですよ(笑)」
光恵「高校生の時、容子から同じ髪型にしようって言われた事があったんですね。私は本当はイヤだったんだけど、仲良しの証しにどうしてもって容子が言うもんだから、仕方なく応じたんです。所が次の日、学校に行ってビックリ…。容子ったら自分から言い出したくせに髪を切ってないんですよ。私だけ髪を切って…。そして私に『みっちゃんの頭、変ね(笑)』って言って笑ったんです…」
若松「容子がそんな事を…」
光恵「ふっ(笑)容子って怖い人ですね(笑)」
そう…私はあの時の事をずっと怨んでいた…
心のどこかで容子を許せていなかったのだ…
光恵「あの…そろそろ私、夕飯の支度もあるので失礼します…どうもお邪魔しまっ…」
突然、若松が後ろから抱きつて来た
光恵「あっ、ちょっ、若松さんっ」
私の抵抗を無視し、若松は求め続けた
そして、いつしか私の抵抗は弱まり、若松の求愛を受け入れていた
……………
自宅に着いた時、時計の針は18時を回っていた
若松との行為の後で、何だか夕飯を作る気分にはなれなかったが、主婦としてやるべき事はやらねばならない…
夫が帰宅するのは、だいたい20〜21時…
重い腰を上げ、夕飯の支度に取りかかった
……………
(何処かで飲んでるのかしら?)
もう22時になるというのに、夫はまだ帰らない
(急いで作ったのに…慌てる必要なかったわ…)
その時、玄関で音がした
(帰って来た…)
光恵「お帰りなさい、遅かったのね」
夫「あぁ」
光恵「ご飯、すぐ食べるでしょ?」
夫「先に風呂入るよ」
光恵「そう…」
平静さを装っていたが、後ろめたさから夫の顔を直視出来ない自分がいる
何で若松の求愛を受け入れてしまったんだろう…
夫と結婚して10年…子供は欲しかったが授からなかった
夫婦二人暮らし…最近は会話も少なくなり、不仲という訳ではないが、何となくスレ違いを感じていた…
しかし、夫婦なんて結婚して10年も経てば、どこの家庭もそんなものだろうと思っていた…
いや、そう思い込む事で自分を納得させようとしていただけなのかも知れない…
……………
夫「おい、ビールくれ」
光恵「…!」
あれこれ考えていて、夫がお風呂から上がった事に全く気が付かなかった
光恵「あ、ビールね」
冷蔵庫からビールを出し、味噌汁を温め、ご飯を盛った
携帯が鳴ったのは、その時だった…
画面には若松という文字が出ていた
こんな時間に一体何だろう
夫「どうした?」
携帯を手にしたまま電話に出ない私を不審に思ったのか、夫が聞いてきた
光恵「非通知みたい…イタズラかしらね」
そう言って私は着信を切った
その時、
タグ
新しい回答の受付は終了しました
新しい回答の受付は終了しました
おしゃべり掲示板の悩み一覧
注目の話題
お悩み解決掲示板 板一覧