スレ文から察するに、日本車が欧州車に比べて、排気ガスや騒音などの環境性能に劣っているということを前提として、こうした日本車をヨーロッパなどの環境先進国に輸出していると、日本がヨーロッパ各国から嫌われるということをおっしゃっているように思いました。

実は自動車の排気ガスや騒音規制に関しては、日本はヨーロッパ各国よりも先進国なのです。

日本はまず1973年に点火時期の調整による、簡単な排気ガス規制を行いました。

続いて1975/1976/1978年と、触媒装置などを必要とする本格的な排気ガス規制を世界に先駆けて導入しています。

この時点で世界で本格的な排気ガス規制があったのは、アメリカのカリフォルニア州と日本だけです。

当時、ヨーロッパの現地仕様車は日本の排気ガス規制に適合できなかったため、カリフォルニア州仕様車を輸入している車種もあったほどです。

そのためイギリス車は右ハンドルの現地仕様車が輸入できず、イギリス車なのに日本にはカリフォルニア仕様車の左ハンドルしかないという車種もありました。

ヨーロッパ各国が、カリフォルニア州や日本並みの本格的な排気ガス規制を導入したのは、1990年代に入ってからです。

騒音に関しても日本車は社外マフラーを取り付けた改造車以外、至って静かなものです。

ヨーロッパの車の方が、フェラーリやランボルギーニ、マセラティなどのように、ノーマル車でも改造車並みにうるさい車があります。

私の知人に、ＢＭＷ116iを持っている人がいます。

Ｃセグメントハッチバックというコンパクトな車にもかかわらず、その燃費は市街地では６km/L程度だそうです。

国産のプリウスなどの方がはるかに燃費が良く、ＣＯ2排出量が少ないのです。

今、欧米ではＥＶを推進していますが、ＥＶをむやみやたらと増やせば電力消費量は増大します。

不足した電力を賄うべく火力発電所や、ましてや原発の増設などしたら、本末転倒です。

より現実的なハイブリッドカーの技術に関しては、日本はまさに十八番(おはこ)です。

欧米かぶれ(特に欧州)の日本の一部ジャーナリズムは、1990年代に入ってからようやく導入した排気ガス規制や、最近のＥＶの普及推進などを取り上げ、あたかもヨーロッパ各国が環境先進国で、日本が遅れているような言い方をしていますが、実態はむしろ逆なのです。