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夜を知らない男がいたとしたます。 彼は子供の頃から陽が落ちる前に眠り、陽が…
夜を知らない男がいたとしたます。
彼は子供の頃から陽が落ちる前に眠り、陽が昇ると起きるという生活を続けてきた。
太陽と、昼間に出ている月しか見たことがないのだ。
友達は、夜は星が瞬いて光り輝いている言うが、彼は信じていない。そりゃそうだ、その目で見たことがないのだから。
彼は晩年もその生活を続け、真っ白な月や星座を知ることはなかった。
では、太陽や月以外に星は存在しないのか。
多くの人は存在すると答えるだろう。
それなら逆にしよう。
この世界でたった一人しか夜に出会したことがない。今これを読んでいるあなたを含め、その人物を除いた世界中の人たちは陽が落ちる前に寝て、陽が昇った後に起きるという習性のもとに生きていた。当然、あなたも星を見たことがない。聞いたことすらない。そして夜更かしをする気もない。
となると人類の概念では星は存在しないことになる。
では本当に星は存在しないのだろうか。
あると答える人もいるだろうが、なぜあると言えるのだろうか。見たこともない聞いたこともない、テレビでやってない、学校でも教えてくれない、世界中が全人類がそのような価値観の中にある。
なのに、どのようにしてあると答えることが出来るのだろうか。
それは幽霊や宇宙人を証明するのと同じことになる。
逆に、人類が知らないなら"ない"と答える人もいるだろう。なぜないと言えるのだろうか。人類が知らないだけで、ある一人の人物は星を見たことがあるではないか。事実星はある。あのだから、ないと答えるなら何も思考していないことになる。それは妄想や洗脳の類だ。
分からないと答える人もいるはずだ。なぜ分からないと答えられるのだろう。概念の上では星なるものは、たった一人を除いて誰も知覚していないので、星という概念すらない世界で、何について分からないと答えることすら実は出来ないはずだ。
UFOという言葉が世に存在しなかった頃は、そもそもUFOという概念がないので、空に何か光るものが見えても誰も気にしなかった。つまり"ある"も"ない"も"分からない"すら答えられなかったのだ。
なので分からないという答えすら頭に浮かぶことはない。
これが人類がいるところだよ。
未だ無知にすら到達していないのが人間。
なのに人類は何でも知った風な顔をしている。
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