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【蟻とキリギリス】 或るとても暑い夏の日、キリギリスはいつもの様に得意のバ…
【蟻とキリギリス】
或るとても暑い夏の日、キリギリスはいつもの様に得意のバイオリンを奏で夏を謳歌していた。
そこに食べ物を懸命に運ぶアリの行列が通りかかる。「こんな暑い中、なぜ働いているんだろう?」と不思議に思ったキリギリスはアリ達に尋ねた。
すると、アリ達は「食料がなくなってしまう冬に備えて、食料を備蓄しています」と答えた。キリギリスはそんなアリ達がとても信じられなかった。
「まだまだ夏なのに冬の準備なんて(笑)」
・・・やがて秋が来てもキリギリスは楽しくバイオリンを弾き続けた。
アリ達は冬の準備に余念がない。
そして、いよいよ冬が到来。
食べ物がなくなり、夏から秋へと遊び続けたキリギリスに備蓄食料はない。
空腹と寒さで困窮しているキリギリスは、冬であるにもかかわらず暖かそうに暮らしている家を見つける。その家にはアリ達が住んでいた。やせ細り餓死寸前のキリギリスは、アリ達に食べ物を分けてほしいと懇願。
アリ達は笑いながら「キリギリスさん、夏に歌ってバイオリンなら、冬は踊ってバイオリンはいかがですか?」とアリたちは取り合わない。
アリに見放されたキリギリスは空腹を抱えたまま凍死した。
○アリとキリギリスの教訓
アリとキリギリス。どちらが幸せなのかは評価が分かれる。毎日毎日一生懸命に働き冬に備え備蓄した努力で無事冬を越せたアリ達は幸せだ。
冬は越せなかったけれども好きなバイオリンに生活を捧げることができたキリギリスも幸せではある。
○「アリとキリギリス」は翻訳が数種類存在する。内容が違う場合もある。
①アリとキリギリスがジョージとトムという人間の兄弟に置き換えられるパターン。
堅実な兄ジョージは放蕩家の弟トムがいずれ年老いてみじめな晩年を送ることになると心配していた。しかし弟トムは老いた資産家の婦人と結婚し、彼女が死んだあとその財産を引き継ぎ大金持ちとなった。
②アリが慈悲心(哀れみの心)をもって食べ物を分けてあげるというパターンもある。
食べ物を分けることを拒否し、キリギリスが飢え死ぬのは残酷だというので、アリはキリギリスに食べ物を恵み、「私は、夏にせっせと働いていた時、あなたに笑われたアリなのです。あなたは遊び呆けて何のそなえもしなかったから、こうなったのですよ」とキリギリスを諭し、それを機にキリギリスは心を入れ替えて働くようになるパターンもある。
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イソップ寓話「アリとキリギリス」
パロディー版
夏の間遊んでいたキリギリスが、冬になり、食料を分けて貰おうとアリのもとを訪ねる。
アリは「本当にごめんなさい。僕達もあと一日分の食料しかないんです。」
キリギリス「それじぁぁーアリさんも冬を越せないんですね」
アリは「うぅぅーん」
「いやぁぁー、もうすぐキリギリスさんが死んじゃうんで・・・」
目の前のキリギリスさんは冬を越すための食料となりました。
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