私は数社で面接官をしていたので、私の経験で良ければ…。

先ず、面接で合格になるには会社が設けた基準というものがあります。
例えば…、挨拶、喋り方、声の大きさ、受け答えの早さ、礼儀作法、その他常識的な言動など。

この部分はどちらかと言うと面接官の裁量ではなく、機械的に合否のレベルが定められている会社が多いです。

そしてこの判定はその基準を明確に理解している一人の面接官が受け持ちます。
主に人事部の採用担当者ですね。上位職制(人事部長とか)や、営業部の人がそこにいても、そういう人達は判定しません。

次に社風に適合する人間かどうかを、質疑応答で判定します。
これは人事部長など人事部の上位職制が受け持つ場合が多いです。
ちょっと普通とは違った良くない発想や、集団生活の場に適さない自己中心的な考え方でないかを会話の中で探りを入れます。
ここは人生経験が豊富な人が受け持つパートなので、若い面接官は黙ります。

そして最後に自社の仕事に対する適正を測る部分です。
ここで人事部以外の現場(営業部など)の職制が登場します。
仕事の進め方に対する考え方や、チームワークの取り方など、その人の過去の事を聞き出して判断します。
趣味の話しやスポーツの話しなどして、どれくらい積極性があるかや、組織の中でどんな立ち位置をしていたかなどを確認します。
遊びの話しなどして、面接から脱線した様な話しにも思える様な事があると思いますが、それは違います。
全部意味があります。
脱線した話しの様に見せ掛けて、リラックスさせて本心を探るために、わざとその様な会話に誘導しているのです。
面接は遊びではありませんから。

こうやってそれぞれの面接官が受け持ったパートの結果を加味して、その人間の強みと弱みを顕在化します。
それを数字に変換する会社もあれば、文章で書き出す会社もあります。
それは会社の方針によって変わります。

そうする事で、一定の判断基準の中で客観的に判断します。

因みに、いろんなところに欠点があっても、強烈なアピールポイントがある人は採点基準を別枠にする場合があります。
(ものすごく勤勉な人や、対人関係に優れている人など)

どの会社でも別枠グループになった人は合格率は非常に高いです。
但し、数年に一人くらいの稀有な存在ではありますが。