潰瘍性大腸炎

腹痛の恐怖に極限まで食事を減らすも、薬を服用する為に朝食を取る

どんなに少量でも食べ物を口に入れると消化器官は動き出し、その刺激で腹痛が襲う

凄まじい痛みに、ジッとしていられなくなる

癌などの痛みで【のたうち回る】というのがあるが、その一歩手前というくらいの激痛だ

よく、痛みをこらえる時に「うっ…！」などと声を漏らし、うずくまって動けなくなるという様があるが、これはまだまだ余裕がある痛みだという事を、この病気になった事で知った

「うっ」などでは済まず、「あぁっ、あぁぁぁ〜っ！」というくらい、いてもたってもいられない激痛だったからだ

凄まじい腹痛と同時に便意が襲い、トイレに駆け込む

直腸が爆発したような勢いで下血する

便器が真っ赤にそまった

とにかく排出された事によって一旦激痛は収まったが、腹痛は続いて、トイレから出て15分もせずに、また強烈な腹痛が襲いトイレに駆け込むも、血便が出る

こんな事を繰り返し、一日で30回近くはトイレに駆け込んだ

仕事にならない


何とか仕事を終え、帰宅中も腹痛が襲い、家に着いたとたんトイレに駆け込む

100%ジュースやウィダインゼリー、カロリーメイトなどで空腹をしのぎ、少しでも腸に負担がかからないよう、固形物はなるべく控える

空腹でフラフラなのに腹痛が続き、血便が止まらない

椅子に座るだけで、直腸に体重がかかり、圧迫感で痛苦しい

肛門の奥の方がジンジン腫れ上がってるような、何とも言えない不快感がある

脱水症状を回避する為、スポーツ飲料を飲む

体重は落ちガリガリ、空腹と栄養不足でふらふらしっぱなしで、立ち眩みが出てきた

大腸内視鏡検査で、腸管にかなりの炎症が拡がっている事が分かった

画像を見せてもらったが、あまりの炎症の酷さにショックを受ける

入院を勧められたが仕事は休めない為、ステロイドを処方してもらい様子を見る事に…

著しい栄養不足と脱水症状を引き起こしかけていた為、点滴を処置してもらう

入院を見送ったのは仕事のせいだけではなかった

以前一度入院したが、一ヶ月の絶食は予想以上に苦しく辛いもので、躊躇があったのだ

腸を絶対安静にする為、絶食を強いられる
そして24時間点滴生活となる

絶食しても点滴で生命は維持出来るが、空腹感だけは消えない

治療法は見つかっておらず、発症してから年数が経過するほど大腸癌のリスクが高まる

もうイヤだ…！

どんなに空腹でも、あの激痛が襲ってくると思ったら、怖くて食べる事が出来ない

腹は減ってグーグー状態だけど、空腹の辛さより痛みの苦しみの方が何倍も大きいから、必然と我慢するようになる

癌になる前に大腸全摘出手術をするかどうか…

そうすればこの苦しみからは解放されるが、小腸の末端を肛門に繋げる為、食事を摂るたびに便は常に垂れ流し状態となる

大腸が無ければ便をストックする事は出来ない

大腸全摘出手術は症例がそう多くはないらしく、術後の合併症も多いらしい

しかし、このままでは仕事はおろか、日常生活もままならないし、何より癌になってからでは転移のおそれもある

どうしたらいいんだ！

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