家族の死が悲しくない悲しさ

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通行人
14/08/23 17:30(最終更新日時)

先日父親が末期ガンと診断されました。余命２年くらいだそうです。でも不思議と悲しくて悲しくて…という気持ちにはならなくて、ただ淡々と残される母の生活が楽に済むようにとかそっちの段取りに気がまわるだけです。
父親は私が幼い頃からギャンブル好きで欲しい物も我慢できず家のお金をつぎ込み、まだ足らずに借金を繰り返してばかりで私も妹もとばちりを受けて育ち盛りの時に満足に食事もできず、消しゴム一個すら買ってと言う事もできずに教室に落ちてる消しゴムの欠片を拾って使ったりしていました。そんな貧乏な私たち姉妹は保育園から中学までの間汚い貧乏神と虐められて思い出がありません。多分辛すぎて記憶が消えてるのか思い出せないんです。
そしてバイトができる歳になったら自分が将来専門学校に行く為の貯金と家計の足しにと空いてる時間はバイトして友達とも殆ど遊べず服買えず過ごしました。でも専門学校用の貯金は父親がこっそり箪笥から通帳を持ち出して解約。全部使われていました。専門学校への入学金もアパートの頭金も無くなり絶望で何日も泣き地元で就職する事にしました。
泣き叫びながら罵倒して物を投げつけても反省なんかしない父親は私や妹が社会人になると借金の額を増やし、仕事も楽な安月給の会社に移り、歳だった祖母は心臓病で『息子が一人っ子で片親だったから甘やかしすぎた私が悪かった』と謝って死んでいきました。それを見てもあまり悲しまず反省もせず借金は増やされて父親には怨みしか無く、妹がうつ病になり自殺して母親が離婚を言い出した時にやっと借金をやめるまで私が知ってるかぎり35年かかりました。
そしてようやく父親が借金をやめ、返済も完了して安心していたら末期ガン宣告。それは別に良いんです。家族のガンの父親が消えるんですから。と思っていたらガン宣告の少し前に父親が隠れて800万の借金をしやがってたんです。死ぬまでに少しは家族らしく過ごせるかと思っていたのに…。
母は『私たちが気付いた事は伏せておいて！揉めてヤケ起こされて借金増やされるとどうにもならないから 』と言うので父親の前では気付かないフリをしてますがはらわたが煮えくり返りそうですよ。こんな奴なのにヤケ起こされないように心配してるフリをしなきゃいけないなんて。
突然の宣告で悲しまなくても良いのが私たちにとっての唯一の救いですが、それも悲しい事ですね。父親の死が悲しくない父親であって欲しくなかった。こういう身内を亡くした方は最期までどう接しましたか？冷たいままでしたか？後悔は？清々するんでしょうか？

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