「法律が殺人を悪だと定めていない」
ということはほぼあり得ないと思います。
殺人をしても加害者に何の問題もないとしたら
一生懸命働いてもいつ殺されてしまうか分かりません、
財産を貯めてもいつ盗られてしまうか分かりません。
国家に対する信頼が大幅に揺らぎますし
税収が一挙に落ちるでしょう。

そもそも国家は「司法」「軍隊」という最高の殺人機関を持っています。
現代、しかるべき手続きを踏めば彼らは人を殺すことが出来ます。
というより彼らしか合法的に人を殺すことが出来ません。ほぼ。
そういう素晴らしい「人殺し」権を独占しているのに、
わざわざ国民に対して人殺し権を開放するのは太っ腹過ぎるでしょう。

従って「殺人を悪だと定めていない」という状態で考えられるのは
国家が機能していない、無政府状態だというパターンでしょうか。
日本国中が北斗の拳状態になっているような。
仮にそうなったら殺人をしても何の問題も無くなっているかも知れませんね。

でももしそうなったら、
おそらくアメリカや中国等が
「治安維持」を名目に日本に駐留し、臨時政府を立てるでしょう。
日本国中に北斗の拳の雑魚キャラみたいなのがうようよしてたとしても
アメリカの軍事力には敵いません。
従って紆余曲折を経て、やはり殺人は禁止されることになるでしょうね。

「年間何人の人が殺されるか」という問いに答えるのは難しいですが
この場合は無政府状態がどれくらい続くか次第でしょうね。
ちなみに7年続くシリア内戦の死者数が、
人口約1800万人に対して約36万人だそうです。