デパケン

薬剤師をしています。
デパケンにはデパケン錠とデパケンＲ錠というものがあります。成分は同じで効果も同じ。１錠服用した場合、Ｒ錠の方が効果が長く続くので、１日に飲む回数を減らせます。また、デパケン錠は吸湿性が高く、空気の湿気をすぐに吸って薬がダメになってしまいます。それを改善したのがＲ錠です。おおまかに言えば、錠剤か粉か…の違いと似たようなものです。
デパケンは確かにてんかんに使われる薬です。てんかん発作を起こさないように服用する薬です。興奮した脳波を落ち着かせるため…といえばご理解いただけるでしょうか。そして、デパケンには気分を落ち着かせる効果もあるため、気分の波が大きかったり、興奮が続いたり…という躁にも使用されています。
ひとつの薬の成分に効き目が何種類かある…ということは珍しくありません。よく頭痛などに用いるバファリン(アスピリン)は血をサラサラにする効果もあり、そちらで服用している人はたくさんいます。
ちなみに、デパケンに鎮痛効果はありません。